企業経営理論 平成30年度 第28問 マーケティングチャネル




平成30年度 第28問 マーケティングチャネル

企業のマーケティング・チャネルに関する意思決定として、最も適切なものはどれか。

ア A氏は、自ら経営するメーカーが生産する LED デスクライトの大量生産のテ
スト稼働が始まったことから、新たに直販の EC サイトを開設し、消費者の持ち
込んだデザインを反映した完全オーダーメードのデスクライトの受注生産に乗り
出した。

イ 希少な天然繊維を用いた原料を独占的に調達することができ、その素材を用い
たシャツを最大年間 2,000 枚程度供給することのできるメーカーB社は、少数の
取引相手に販売を集約する目標を設定し、先端ファッション雑誌に広告を出稿す
るとともに、国内に 250 店舗を有する総合スーパーでの全店取り扱いを目指して
バイヤーとの交渉に着手した。

ウ 携帯通信端末の修理に長年携わってきたC社は、大手端末メーカーと変わらな
い品質の部品調達が可能になったため、格安 SIM カードによる音声通話・デー
タサービスを提供する通信事業者と提携し、業務用オリジナル端末と通信サービ
スを組み合わせたパッケージ商品の提案を開始した。

エ 手作りの知育玩具の製造卸D社の商品Xは、テレビのビジネス番組で報道され
たことがきっかけとなり、現在では受注から納品まで 1 年以上を要するほどの大
人気ブランドになっている。そこで、同社は商品Xの普及モデルYを開発し、海
外の大規模メーカーへの仕様書発注による商品調達を行い、100 円ショップで商
品Yを同一ブランド名で販売することを検討し始めた。





解答解説

ア A氏は、/自ら経営するメーカーが生産する /LED デスクライトの大量
生産のテスト稼働が始まったことから、/新たに直販の EC サイトを開設し、/
消費者の持ち込んだデザインを反映した/完全オーダーメードのデスクライト
の受注生産に/乗り出した。
☓:適切でない
デスクライトの大量生産と、デスクライトの受注生産では、関連性が低い。

イ 希少な天然繊維を用いた原料を/独占的に調達することができ、/その
素材を用いたシャツを/最大年間 2,000 枚程度供給することのできるメーカー
B社は、/少数の取引相手に/販売を集約する目標を設定し、/先端ファッ
ション雑誌に広告を出稿すとともに、/国内に 250 店舗を有する総合スーパー
での全店取り扱いを目指して/バイヤーとの交渉に着手した。
☓:適切でない
少数の取引相手と総合スーバー全店では、チャネルの幅(広さ)が異なる。
また、年間2,000枚程度の供給で国内250店舗の取扱に対応できるだろうか?
さらに、出稿先の先端ファッション誌の購読層と、総合スーパーでの顧客層
にズレがある。

ウ 携帯通信端末の修理に/長年携わってきたC社は、/大手端末メーカーと
変わらない品質の部品調達が可能になったため、/格安 SIM カードによる音声
通話・データサービスを提供する通信事業者と提携し、/業務用オリジナル端末
と/通信サービスを組み合わせた/パッケージ商品の提案を開始した。
○:適切である
要約すると、C社の資源として通信機器修理技術、大手メーカーと同品質の部品
調達を生かし、外部の格安SIMの通信事業者との連携で、新事業を開始した。

エ 手作りの知育玩具の/製造卸D社の商品Xは、/テレビのビジネス番組で報道
されたことがきっかけとなり、/現在では受注から納品まで 1 年以上を要する
ほどの/大人気ブランドになっている。/そこで、同社は/商品Xの普及モデルYを
開発し、/海外の大規模メーカーへの仕様書発注による/商品調達を行い、/
100 円ショップで/商品Yを/同一ブランド名で/販売することを検討し始めた。/
☓:適切でない
D社の手作り商品Xが人気ブランドであるにも関わらず、生産委託の普及モデル
Yを開発し、100円ショップでXと同一ブランドで販売してしまっては、現在の
X商品のブランド価値が下がってしまう。

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