企業経営理論 平成30年度 第30問 マーケティング計画




平成30年度 第30問 マーケティング計画

マーケティング計画に関する記述として、最も適切なものはどれか。

ア POS データを用いた最も基本的な分析手法の 1 つはアクセス解析である。こ
れは、購買金額の規模によって顧客をいくつかのグループに分け、それぞれのグ
ループの顧客による売上や利益への貢献度を測定するものである。

イ 首都圏在住の大学生をターゲットとする就職活動支援サービスの展開を計画す
る企業が、ターゲットの潜在ニーズを把握するために標本調査を実施する場合、
母集団の規模とその男女構成比が事前に把握できるため、その比率に応じた標本
抽出を行うことができる。この種の標本抽出法を系統的抽出法という。

ウ マーケティング計画の初期段階においては二次データが用いられる場合が多い
が、二次データは内的データと外的データに分類される。小売業者にとっては、
POS データなどの販売データは外的データである。

エ 洋菓子メーカーA社は、SNS のフォロワーを 100 万人以上もつ若手人気モデ
ルと契約し、SNS を用いて若者をターゲットにしたスイーツに対するブランド
のプロモーションを強化している。その狙いは、早期に前期大衆(early majority)
への普及を図ることである。これをキャズムを超えるという。




解答解説

ア POS データを用いた最も基本的な分析手法の 1 つはアクセス解析である。
これは、購買金額の規模によって顧客をいくつかのグループに分け、それぞれの
グループの顧客による売上や利益への貢献度を測定するものである。
☓:適切でない
アクセス解析とは、ウェブサイトの環境を解析することである。POSデータの分
析とは異なる。

イ 首都圏在住の大学生をターゲットとする就職活動支援サービスの展開を計画す
る企業が、ターゲットの潜在ニーズを把握するために標本調査を実施する場合、
母集団の規模とその男女構成比が事前に把握できるため、その比率に応じた標本
抽出を行うことができる。この種の標本抽出法を系統的抽出法という。
☓:適切でない
系統的抽出法とは、通し番号を付けた母集団から、最初の対象を無作為に選び、
そこから一定の間隔で対象者を選ぶ方法である。母集団の規模とその男女比に
応じた標本抽出をするものではない。

ウ マーケティング計画の初期段階においては二次データが用いられる場合が多い
が、二次データは内的データと外的データに分類される。小売業者にとっては、
POS データなどの販売データは外的データである。
☓:適切でない
POSなどの販売データは、二次データのうち、内部データに該当する。

エ 洋菓子メーカーA社は、SNS のフォロワーを 100 万人以上もつ若手人気モデ
ルと契約し、SNS を用いて若者をターゲットにしたスイーツに対するブランド
のプロモーションを強化している。その狙いは、早期に前期大衆(early majority)
への普及を図ることである。これをキャズムを超えるという。
○:適切である
キャズムとは、アーリー・アダプターと、アーリー・マジョリティーとの間の溝
のことである。SNSを活用することは、大衆への普及を促し、キャズムを越える
術になりうる。

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