平成29年度 第34問 設問1 情報への注意、刺激
次の文章を読んで、下記の設問に答えよ。今日の消費者は、マーケティング情報に対して知覚的過重負担に陥っている。コ
ストに見合ったコミュニケーション効果を消費者から引き出すために、企業の担当
者は、次の点に注意を払っている。①消費者が受け入れる情報や注意を向ける刺激が
どのようなものであるかを理解すること、プロモーションの構成要素を適切にミッ
クスさせること、さらには②新たなコミュニケーションツールの活用や、統合型マー
ケティングコミュニケーションを実現することである。
(設問1)
文中の下線部①に関する記述として、最も適切なものはどれか。
ア 消費者が説得的情報に接し、それらを処理するとき、無意識的な場合と比べ
て意識的な場合に、情報はそのまま記憶に追加されやすい。
イ 消費者は、一般的に、事前に有していた知識や態度と合致した情報を受け入
れる傾向がある。
ウ 「天気がよい」といったポジティブな外部要因は消費者の好ましいムードを醸
成するが、その結果、製品やブランドに関する説得的情報に向けられる消費者
の注意は低下する。
エ 人は接触回数が多い対象の評価や選択確率を高める。よって、マーケティン
グ成果を高めるためには、消費者に製品や製品情報に接触したことを明確に意
識させるよう工夫することが望ましい。
解答解説
ア 消費者が説得的情報に接し、それらを処理するとき、無意識的な場合と比べて意識的な場合に、情報はそのまま記憶に追加されやすい。
☓:適切でない
そのまま記憶に追加されやすいのは無意識な時である。意識的な時には、
個々の知識のフィルターが掛かる為、そのまま受け入れづらくなる。
イ 消費者は、一般的に、事前に有していた知識や態度と合致した情報を受け入
れる傾向がある。
○:適切でない
心理的に受け入れやすい為。
ウ 「天気がよい」といったポジティブな外部要因は消費者の好ましいムードを醸
成するが、その結果、製品やブランドに関する説得的情報に向けられる消費者
の注意は低下する。
☓:適切でない
ポジティブな外部要因により、説得的情報への注意は高まる。
エ 人は接触回数が多い対象の評価や選択確率を高める。よって、マーケティン
グ成果を高めるためには、消費者に製品や製品情報に接触したことを明確に意
識させるよう工夫することが望ましい。
☓:適切でない
接触回数が多い対象の評価や選択確率が高まることは正しい。(ザイオンス効果)
だが、この効果では接触したことを明確に意識させてしまうと、効果を抑制すると
考えられている。
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