企業経営理論 平成27年度 第3問 経営資源


平成27年度 第3問 経営資源

企業の経営資源と持続的な競争優位に関する記述として、最も不適切なものはど
れか。

ア ある市場において、競合企業が業界のリーダーのもつ経営資源を複製する能力
をもっていても、市場規模が限られていて複製を行わないような経済的抑止力の
ある状況では模倣しない傾向がある。

イ 競合企業に対する持続可能な競争優位の源泉となるためには、代替可能な経営
資源の希少性が長期にわたって持続する必要がある。

ウ 時間の経過とともに形成され、その形成のスピードを速めることが難しく、時
間をかけなければ獲得できない経営資源には経路依存性があり、模倣を遅らせる
ことで先発者を保護する。

エ 代替製品の脅威は事業の収益性に影響を与えるが、競合企業は代替資源で同様
の顧客ニーズを満たす製品を提供できる。

オ 独自能力の概念では、競争戦略の実行に不可欠な経営資源であっても、自社製
品や事業のオペレーションを特徴づける独自なものでなければ、その資源は競争
優位の源泉とはならない。





解答解説

不適切なものは イ

ア ある市場において、競合企業が業界のリーダーのもつ経営資源を複製する能力
をもっていても、市場規模が限られていて複製を行わないような経済的抑止力の
ある状況では模倣しない傾向がある。
○:適切である

イ 競合企業に対する持続可能な競争優位の源泉となるためには、代替可能な経営
資源の希少性が長期にわたって持続する必要がある。
×:適切でない
代替可能な経営資源の希少性が長期持続している場合、競合他社の強みが持続して
いる状況であるため、自社にとっては持続的な競争優位とならない。

ウ 時間の経過とともに形成され、その形成のスピードを速めることが難しく、時
間をかけなければ獲得できない経営資源には経路依存性があり、模倣を遅らせる
ことで先発者を保護する。
○:適切である

エ 代替製品の脅威は事業の収益性に影響を与えるが、競合企業は代替資源で同様
の顧客ニーズを満たす製品を提供できる。
○:適切である

オ 独自能力の概念では、競争戦略の実行に不可欠な経営資源であっても、自社製
品や事業のオペレーションを特徴づける独自なものでなければ、その資源は競争
優位の源泉とはならない。
○:適切である

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